片足のプロダンサー大前光市さん

<プロフィール>
大阪芸術大学でクラシックバレエを学ぶ。
本格的なコンテンポラリーのテクニックや、振付のメソッドも習得し、在学中から注目を集めた。
卒業後、プロのダンサーとしてこれからという24歳の時、交通事故で左膝下を切断。片足でも踊り続けるために、ヨガや武道、新体操など幅広いジャンルの動きを学ぶ。さらに、作品に合わせて長短様々な義足を使い工夫することで、世界にふたつとないダンススタイルを築く。

パジャマ選びのポイント

少し変わっていると思いますが、レッスン中でも日常でも着用してリラックスできるかどうか、それがパジャマというよりウエアを選ぶポイントになります。寝ている時、動いている時、歩いている時も全部一緒なんです(笑)。
その理由は常に身体を良い状態に保つためです。良い状態とは、身体がリラックスして頭(脳が安心している)に余裕のある状態です。私は踊りを通して表現をしているので、周りをどれだけ感じられるか、そのためには常に余裕がある状態をキープすることが大切なんです。

なぜそう考えるかと言うと、余裕がない状態になると、脳が不安になり混乱して緊張をしてしまいます。そうなると余計な力が入ってしまい、周りを感じられずパフォーマンスに影響が出てしまいます。
20代の頃は、パフォーマンスを発揮するために、周りが見えなくなるほど気持ちを高めていましたが、それはただ単に興奮している状態で、頭はちゃんと働いていないと30代になって気付きました。それからはパフォーマンスを発揮するために必要なことの考え方が変わりました。

話は少し変わりますが、体性感覚ってご存知ですか?
それは自分がどう動いているか認識する感覚、身体がどう動いていて、どこにいるのか認識する機能です。
例えば、電車で壁際から埋まるのは、壁があることで体性感覚が働いて安心できるから。誰もいないのに真ん中に座ることってあまりないことだと思います(笑)。それは、もたれる場所がないから不安を感じてしまうため。言い換えれば、ウエアは壁と同じで、体に常に触れているため、安心感をもたらしてくれるものだと思っています。安心感をもたらしてくれるものなので、素材は重要です。冷たかったり、トゲトゲしていたら安心できない。肌触りが良いものだと身体が安心して体性感覚がよく働きます。そういった意味では私にとってウエア(パジャマ)はとても重要で、生きていくために必要な食べ物と同じくらい重要なものです。

パジャマに期待すること

朝目覚めて、身体がクリアになっているかどうかです。クリアになっている状態とは五感が取り戻せているかどうかです。目の前の色とか触感など明確に感じられる状態がどうかです。

休養するときに大切なことは

どれだけストレスのない状態(環境)を作れるかです。とにかく、ストレスを無くすことが重要なんです。まずは、お風呂に入る、着替えるなど自分にあった方法を見つけてみてください。

大前光市さん