睡眠の質のひとつの指標に寝返りの回数があります。「寝返りを打つ回数の平均は?」は一晩で10〜30回と言われています。寝返り=寝姿勢=寝相といった発想で寝相が悪いことは良くないと思っている方も多いのではないでしょうか?

では何故、寝返りが重要かと言うと、同じ姿勢で眠り続けると体と寝具が接地している面だけに圧力がかかり血行不良に繋がってしまうからです。血行不良は例えば、疲労物質の停滞をもたらします。疲労物質がその部位に残ると、炎症を起こしたり筋肉を緊張状態にしてしまい、肩こりや腰痛といった不調につながることもあります。そのため、圧のかかる部位を変えるために、寝返りは睡眠時の重要な動きなのです。

寝返りを打つための工夫

寝ている時に意図的に寝返りを打つことや状態を知ることは難しです。いくら寝返りが大切だとわかっていても、できていなかったら、せっかく大切だと知ったのにもったいないです。その為に、できるだけ寝返りを邪魔しない工夫、つまり寝具選びが重要になります。
使用する枕や敷き布団が柔らかすぎると頭や体がに沈み込んでしまい、寝返りがうちづらくなります。
枕の高さや布団の沈み込みは、個人差があるので、専門店で一度、自分に合ったものを探すことも寝返りのひと工夫につながります。

その他の役割

そのほか寝返りには体温を調節する・寝床内の温度を保つ・熱や水分の発散を調節するといったはたらきがあります。
そういった観点から掛け布団は保温性、吸放湿性のある素材を選んでください。人は季節に関係なく一晩でコップ一杯分ほどの汗をかくと言われています。汗による湿気で布団の中の湿度が高いままだと、汗が蒸発しにくくなり、体温を下げる妨げとなります。睡眠は体温(深部体温)低下とともに、深い眠りへと入っていくため通気性や吸湿性が良い寝具を選ぶことも大切です。